南インド古典舞踊バラタナティヤム|山元彩子:活動記録

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活動記録

AMRTA《アムリタ》~至福の甘露~

本日はお運び下さいましてありがとうございます。わたくしの心は、春の訪れと共に軽やかに舞い踊っております。年月が経つのは早いものです。バラタナティヤムに出会って10年が経ちますが、学ばなければならない事が多く日々が学び・気づきの連続です。未熟ではありますが、今日皆様にお届けできるのは、この舞い踊るような軽やか心、そして宇宙を顕わすこの舞踊によって得たエネルギーです。厳しく、且つ寛大にわたくしを導いてくださる踊りの師А.Lakshmann。そして精神面をご指導下さっている心の師、そしていつもご支援下さっている多くの方々、仲間達へ、誠心誠意を尽くして踊らせていただきます。山元彩子

《ナレーション・解説》

伊藤美紀(ナレーション:左)/ 剱持和子(ストーリー解説:右)



ナレーションとアビナヤ(顔の表情とムドラ=手の動き)を使いストーリーを説明しました。
第1部1曲目:ギータム・マンガラデーバテ
第1部メイン曲目:ヴァルナム・スマサーヤカ
第2部2曲目パダム・アドゥブン ソルワル

《マラリ》

信仰厚い村人は神々に捧げるための供物を手に、音楽を奏で、踊りを踊り、歓喜に満ちて寺院に向かって行きます。
MALLARI ~ Raga : conveeranaty / tala : misra thripaka thalam


《ギータムマンガラデーバテ》

二大叙事詩「ラーマヤナ」より、シータ女神を称えた踊りです。
GEETAM MANGRA DEVATE ~ Raga : panthuvarali / tala : Adi

《ヴァルナム スマサーヤカ》

ヴァルナムは、肉体面・精神面共に高度なものが要求され、リサイタルのクライマックスといえます。
VARNAM SUMASAYAKA ~ Raga : kapi / tala : Roopakam

ストーリー:恋に傷ついたヒロインを心配し、友人サキはパドマナーヴァに会いに行きます。若く・美しいあなたの恋人は、あなたを待ちわびて苦しんでいます。マンマタの花の矢が、彼女の恋心を募らせています。ベットをしつらえ綺麗に装って、彼女は待ちました。長いこと... 花はしおれ、ビャクダンの香は失せ、彼女の心は悲しみでいっぱい... もはや、彼女はこの寂しさに耐えられません。どうぞ早く彼女の元に行ってあげて下さい。



《サンカラ スィリギリ》

古代インドにおいて舞踊とは、狂躁・陶酔・恍惚感を伴う、再生と創造の象徴であった。その舞踊の名手として知られる、舞踊王ナタラージャ。シヴァ神の化身です。神話上では、108種の舞踊を演じたとされ、中でもヒマラーヤ山中で夕暮れに行なった舞踊。次に、畏怖相をとったシヴァ神が、墓場や火葬場で熱狂的に踊る、ターンダヴァ ダンス。このダンスは宇宙の活動力の象徴であり、シヴァはこの踊りを踊りながら、宇宙を破壊しては創造するといいます。そして宇宙の中心にある、チダンバラムの黄金で出来た広間で行なわれたナダンタの舞踊。この三つが108種のなかで重要とされています。このサンカラ スィリギリは、男性的象徴のターンダヴァが色濃く現われた力強い踊りです。
SANKARA SIRIGIRI ~ Raga : Hamsanandam / tala : Adi


《パダム アドゥブン ソルワル》

パダムは、ヌリッタを用いず、アビナヤによる表現だけのアイテムです。
PADAM ADUVUM SOLLUVAL ~ Raga : sourashtra / tala : Adi

ストーリー:美しきムルガン神の妻は噂話を耳にします。夫のムルガンが、貧しき身分の女性に愛情・富... 全てを与えていると。確かに彼女の自慢話は度が過ぎています※1。けれどもそれは、彼女の過ちではありません。夫ムルガンがしでかした事。彼女は悪くありません。もう噂話はおやめください!※2 心と裏腹に強がって見せるのです。

※1:「彼女」は「貧しき身分の女性」をさす。ムルガン神からの施しを過大に吹聴して、噂話を流布する。
※2:「けれども~もう噂話はおやめください!」は噂話に傷ついたムルガン神の妻が強がる様子。


《ティラーナ》

最後を飾るに相応しい、スピード感・複雑なステップが見所の最も華やかなアイテムです。ダンサーは持っている力を出しきり、満開の花となり、そして散りゆきます。破壊王シヴァ神の恩恵を浴びながら、その破壊によってまた新たに再生されるために、散りゆくのです...。
TILLANA ~ Raga : revathi / tala : Adi


《マンガラム》

MANNGARAM:舞台の無事終了を歓び、感謝。
そして神々の祝福・恩恵が皆様のもとへ届きますよう、お祈りして終了とさせて頂きます。

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