| さてここから第二部、ブッダの世界です。 お釈迦様…日本人にとっては、お寺もお釈迦様も身近なはずです。しかし、お釈迦様ってどんな人と問われると、意外に知らないものではないでしょうか。ヒン ドゥー教では彼はヴィシュヌ神の9番目の化身とされています。残念ながら、その地位はあまり高くないようです。しかし、これはヒンドゥー教を広める際に、 あちらこちらの偉大な人物を「ヴィシュヌの生まれ変わり」として信仰に取り込んでしまおうという意図があったからのようです。 お釈迦様のことを世界ではブッダと呼びますが、「ブッダ」というのは本来、固有名詞ではありません。それは「目覚めた人/真理を悟った人」という意味の一 般名詞です。ですがやはり、ブッダといえば、あの仏教を開いた人を思い浮かべます。正確には「ゴータマ・ブッダ」といえばまぎれもなく「あのブッダ」を指 します。 お釈迦様は実在の人物です。 ヒマラヤ山麓のほど近く、カピラバットゥという都を中心として小さな国を治めていたシャカ族の王子として生まれました。生きた時代とされているのは紀元前 5世紀前後とされています。現在この21世紀にも残るカースト制という身分制度は古代インドに伝えられていたヴェーダという聖典に基づいたものです。ブッ ダはその主な4つの階級のうち、王族や武士の属すクシャトリアでした。当時のインドにはコーサラ国とマガダ国という二大勢力があり、他の小国を従えていま した。シャカ族はコーサラ国の属国でした。 父は王様スッドーダナ、母はマヤ王妃です。生まれた王子はゴータマ・シッダールタと名付けられました。 では、お釈迦様誕生の物語のはじまりはじまり。 生誕の地はルンビニーの花園です。臨月が近づいたマヤ婦人は、たくさんの供や次女を従え、出産のため実家のあるコーサラ国へと旅立ちました。その途中、一 行はルンビニーの花園に立ち寄ります。うららかな日の光が満ち溢れ、花は咲き乱れ、木々には色とりどりの果物が実り、その間を鳥たちが飛び交い、こぞって マヤ婦人の訪れを歓迎します。婦人たちは風の音を楽しみ、花園をまるで鹿のように軽々ととびまわって遊んでいます。 |


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